昼光利用度の評価機能を強化したLumiceptの新バージョン、11.23をリリース致しました。バージョン11.23では、特に昼光シミュレーションに関する機能が強化され、LEED®グリーン・ビルディング認証プログラム(以下、LEED)に則った建築物の昼光利用度の評価や、空間昼光自律性(sDA)及び年間日射量(ASE)を算出するための機能が追加されます。
LEEDは、建築物の環境性能を評価する目的で米国グリーンビルディング協会(USGBC)により開発された、世界的に使用されている評価システムです。Lumicept バージョン11.23では、LEEDの様々な評価分野(クレジット・カテゴリー)のうち、室内環境品質(EQ: Indoor Environmental Quality)における昼光利用度の評価を実施するための機能が提供されます。
また、年間を通した建築物の昼光利用度を評価するための指標である空間昼光自律性(sDA)や年間日射量(ASE)、連続昼光自律性(cDA)を算出する既存の機能について、より完全で統合化された形で提供されます。
Lumiceptバージョン11.23で追加される主要な機能の概要
1. LEED室内環境品質の昼光利用度基準に対する合否判定機能
建築物がどの程度環境に配慮した設計となっているかを評価するLEED評価システムには、自然の光である昼光を、人間の快適さを失うこと無くどの程度まで活用しているかを評価する基準が用意されています。Lumiceptバージョン11.23では、この基準に基づいて対象となる建築物を判断した場合に、所定の基準を満たしているかどうかを判定する機能が用意されています。判定結果はLEEDが規定する基準と比較され、基準の充足度合いによって所定の点数(クレジット・ポイント)が提示されます。

LEED EQ昼光利用度の判定結果の出力例
* 本機能の利用にはLumiceptのオプション機能「PhotoQuants(フォト・クオンツ)」が必要です。
2. 年間を通した昼光利用度に関する各種指標の算出機能
Lumiceptバージョン11.23では、北米照明学会(IES)が提唱する昼光評価手法(IES LM-83-12)に準拠した、空間昼光自律性(sDA)及び年間日射量(ASE)を算出するための機能が提供されます。これらの指標の算出に必要となる年間を通した天空光の変化は、地球上のある地点における代表的な年間気象データを記述するものとして標準的に用いられているTMY形式ファイルに記載の情報を用いて再現されます。

昼光自律性シミュレーションの設定画面
窓等の開口部にブラインドが用意されている建築物についてこれらの指標の計算を行う際には、計算中に指定した条件が満たされている状態となっている間に限り、予め用意したブラインドのモデルを自動的に設置された状態にし、計算を実行する事が可能です。また、空間昼光自律性(sDA)及び年間日射量(ASE)に加えて、連続昼光自律性(cDA)の算出も可能となっています。
* 本機能の利用にはLumiceptのオプション機能「PhotoQuants(フォト・クオンツ)」が必要です。
Lumiceptバージョン11.23に関する詳しい情報につきましては、インストール・パッケージに含まれるリリース・ノートをご参照下さい。
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